コミティアXレポート

# すげえ長文になってしまいました。それだけ感銘を受けてます。

9月6日、コミティアXへ行ってまいりました。この、とても同人誌即売会とは思えないイベントの参加報告です。コミティアなのに、コミティアのコーナーに載せる気がしないんです。

まず、開場がなんと12:00。ゆっくり出てきてくれという心配りか、サークルんほ準備に時間がかかるのを計算したのか・・・始まる前からすでにテンションが(良い意味で)変な風になっていたのが印象的。
主催の中村さんが袴姿で開始を宣言して始まります。一般客もそれほどあわてずに、さした混乱なく入場制限が解かれるところまで行きました。

この時点ですでにこのイベントの不思議さがちらほら。まず、参加サークルリストはティアズマガジンの販売で明かされているものの、サークル配置図が無い。さてどうするかと思えば、なんと開場の入り口に大きく貼り出すだけなのです。しかも、肝心のサークル名は小さく、事実上ただの「会場地図」にしかなっていない、と。通りも無愛想な記号などではなく、色名で場所をあらわすという作り。柱に貼ったその色の大画用紙は落書き帖になっていて、自由にサークルPRとかが出来るようになっています。
さらに、サークル配置が碁盤目状にはなっておらず、不規則。たとえば会場の中心に10m四方の舞台兼休憩所が設置がされていたり、その回りはその舞台を取り囲むように並んでいたり。
結局、面白いサークルは自分の足で探さなければならない、とってもそれを意識させてくれる作りでした。

そして入場料。一応ティアズマガジンを提示すれば良いわけなのですが、その代わりに会場で販売している「団扇」でも入場証かわりになります。そしてさらに、当日浴衣でやってくるとその団扇を無料でプレゼント!すなわち入場無料!
さらにその上、12時30分には早くもその制限すら無くなり入場がフリーになります。実際に浴衣でやってきて並ぶ姿もちらほら見かけました。うーん風流。

入り口を入るとまず目に飛び込んでくるのがなんとサークルカット。ずらっとB5原寸で貼り出されるサークルカットには、色制限どころか質感・高さなどまで自由なので、各サークルごとにいろいろなしかけがしてあります。フルカラーとか遊び紙なんてのは基本。本になっている所や、ぬいぐるみが付いているものや、ちょっとしたゲームになっているものまで。
会場に数カ所あるスタンプラリーポイントでスタンプを集めて、このサークルカットの人気投票をしていました。人気投票一位のサークルは次回コミティアの参加費が無料!そのサークルへ投票した人のうちスタンプがもっとも多い人にはそのサークルカットをプレゼントという、凝った仕掛けまで。

そのサークルカットの裏はイベントスペースとして舞台が設えてありました。舞台といっても客席はなんと畳。トークショーや自作の楽器によるライブ、そういったものが無いときには休憩所と、これまた一般参加者にとって嬉しいものです。

さてここまでがコミティア準備会自身が進めていた企画。さらにサークルの方もそれぞれいろいろな仕掛けをして楽しませてくれます。目についたところをじゃんじゃん紹介して参りましょうか。

本詰め放題
飴ならぬ、本詰め放題!実際どれくらい入るのだろう?同じ本は選びたくないなとか思っても、在庫放出らしく種類はたくさん。
雀荘
なんと麻雀卓を持ってきて雀荘を始めるサークルが。意外に予約もたくさん入っていて、盛況らしかったです。常時数人のギャラリーが居るというのも印象的でした。
百人一首
なかなかこういった日本のゲームで遊ぶ機会って無いものですよね。見ているとちゃんと上句下句を覚えている人がいたりして、熱い戦いを繰り広げていました。
製図ペン洗います
いったい何人の人がイベントに製図ペンを持ってきているかは置いておいて・・・
性格診断
性格診断とは名ばかり、実際には設問と答えとのボケ合戦。ノートパソコンによる展示でした。本では出来ない分岐ものですね。
プリクラ
やはりというかなんというか(苦笑)。このサークルはフルタワーケースにCDRドライブを付けて持ってきていたので、もしかしたら他にも企画を持っていたのかも。
等身大ゴルビー人形
時事ネタをブラックに扱うサークルが持ってきていました。腕の部分が可動式でおいでおいでをします。道行く人に突然動かして等・・・
カラオケ
シングルCDをたくさん持ちこんでカラオケボックスまがいのことをするサークル。さすがにお客さんは少なかったようですが、面白いです。恥ずかしそうな歌い手さんでも、外から見るととっても輝いていて。
ケシゴム
自作のケシゴム!方法は知らないけど、切り出しただけではない様でした。このサークルは他にもかわったアクセサリーを数種売っていました。
トレス台
自作のトレス台!いつもは普通に漫画を売っているサークルなんだけどね。部品で持ってきて会場で必死にねじ回しを振るっていました。
電脳紙芝居
21インチ級のテレビとデジカメによる紙芝居!小道具も冴えて、あとは駄菓子さえあれば完璧でした(笑)。見物客も非常に多く、ハッピで着飾った演者の方も緊張気味。
Nゲージ
鉄道系のサークルさんは、ここぞとばかりにNゲージを広げています。でも線路だけだったのはちょっと残念でした。
輪投げ
おそらく、ここが会場内で一番盛り上がったサークルさんです。
単純な輪投げ。1畳のスペースを一杯に使っただけ。見ず知らずのお客さん同士で人だかりになって、本当に盛り上がっていました。一番遠く狙いや、計算高い人や。
バナナの叩き売り
おそらく、会場内で一番寂しかったサークルです。
この日の為に趣味の悪いアロハまで揃えたのに、ナマモノの販売は禁止されてたのでした。急遽作ったらしいコピー誌の隣に、寂しそうなバナナが一山。
改めて言いますが、これは同人誌即売会です。
縁日や学園祭に近い空気がとても懐かしい、そんな不思議な同人誌即売会でした。コミティアにしか出来ない、コミティアだからこそ出来た、こんなイベントを今後も続けて欲しいと思います。本当に楽しい一日をどうもありがとうございました。

コミティア書評
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